歯並びをなおす矯正治療のための装置は、ワイヤーを歯につけて行うもの、マウスピース型のものなどの種類があります。それぞれに特徴がありますので、ご説明します。
大人の矯正の装置の種類
1. ワイヤー矯正
従来から歯並びの矯正で良く使われているワイヤー矯正では、1本1本の歯にブラケットと呼ばれる小さなボタンのような装置を貼り付け、それにワイヤーを通して歯に力をかけます。マルチブラケット法とも呼ばれます。
ワイヤー矯正は殆どの種類の不正咬合に対応しており、歯の位置の細かな位置調整をしやすいことが特徴です。金属のブラケットは付けているのが目立つため敬遠されがちでしたが、近年では白や透明の目立たないブラケットが多く使われるようになりました。
ワイヤー矯正のメリット | ワイヤー矯正のデメリット |
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2. 裏側矯正
歯の裏側にブラケットとワイヤーをつける治療法を裏側矯正(舌側矯正、リンガル矯正)と呼びます。歯の裏側に装置を付けるため、他人から見えず、矯正していることがわかりにくいことが特徴です。
ブラケットとワイヤーを使って歯を動かすため、表側のワイヤー矯正とほぼ同じ効果が得られますが、舌側に装置を付けるとお口の中の空間が狭くなり、ややストレスを感じる方もおられます。
当院ではインコグニトという名称の裏側矯正の装置を使用しております。
裏側矯正のメリット | 裏側矯正のデメリット |
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3. マウスピース矯正
マウスピース矯正は、ワイヤーやブラケットなどの装置を歯に装着することなく、透明なマウスピース型の装置で歯を動かしていきます。マウスピースは透明で、近づいてみないとつけていることがわからないため、周囲の人に矯正治療中であることを気づかれることがありません。
当院のマウスピース矯正はインビザラインという名前の装置で、マウスピースを1日に22時間つけていただき、食事や歯磨きの時には外すことが出来ます。
マウスピース矯正のメリット | マウスピース矯正のデメリット |
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その他の矯正方法
上記の3つが代表的な矯正装置ですが、矯正治療にはそれ以外の方法もありますので、ご説明します。
セラミック矯正
歯を動かして歯並びを整えるのではなく、セラミックの被せ物で前歯の歯並びのデコボコをきれいにします。通常、矯正治療には2年ほどかかるのですが、セラミック矯正なら数回の通院で歯並びがきれいになります。
ただし、数本の歯を削らなければなりませんので、健康な歯を削りたくない方にはセラミック矯正は向きません。
外科矯正
骨格から出ている出っ歯(ゴボ口)や、骨格が原因で受け口になっている(しゃくれ)の方は、歯を動かして歯並びを整えても、横顔のラインがあまり改善されない場合があります。
矯正治療で歯を並べるだけでは解消されない骨格の問題を解決するためには、外科矯正という手術による方法があります。外科矯正はフェイスライン整形、輪郭整形とも呼ばれ、外科的に骨を切除して治す治療法です。
当院でよく行っているのはセットバックと呼ばれる手術で、日帰りでお受けいただけます。
大人の歯並び矯正の種類に関するQ&A
歯並び矯正にはワイヤー矯正、裏側矯正、マウスピース矯正などがあります。ワイヤー矯正は金属や透明なブラケットという小さな装置を全ての歯に貼り付け、歯にワイヤーを通して位置調整を行います。裏側矯正は歯の裏側に装置を付け、目立たずに矯正を行います。マウスピース矯正は透明なマウスピースを使い、歯を移動させます。
ワイヤー矯正は歯にブラケットを接着剤で貼り、ワイヤーを通して歯に力をかけて位置調整する方法です。細かな調整が可能で、殆ど全ての不正咬合に対応できます。ただし、金属のブラケットやワイヤーは目立つため、目立たないセラミックのブラケットやホワイトワイヤーが使われることが多いです。
裏側矯正は歯の裏側にブラケットとワイヤーを付けて矯正する方法です。他人から見えずに矯正できる利点がありますが、口内のスペースが狭くなり、ややストレスを感じる場合があることと、歯磨きがしにくいという欠点があります。
まとめ
大人の方の歯並びを治すための代表的な3つの矯正治療である「ワイヤー矯正」「裏側矯正」「マウスピース矯正」についてご説明しました。その他の方法としての「セラミック矯正」「外科矯正」についても、リンク先のページに詳しく記述しておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。