虫歯治療で前歯に被せ物をする場合に、人気の高い材質はセラミックです。天然歯との見分けがつかないくらいきれいに作ることが出来ますが、セラミック治療にはデメリットや注意点もありますので、ご説明します。
セラミック治療のデメリットや注意点
1.セラミックを被せるためには歯を削らなければならない
虫歯の場合は削り取らなければなりませんが、見た目の改善のためにセラミックを被せる審美歯科の場合は、健康な歯を削る必要があります。
歯は一度削ってしまうと元に戻りませんので、少なからず歯にダメージを与えることになります。
歯のセラミック治療1番のデメリットは、歯を削るということです！一度削った歯は元に戻らないという事を理解しないといけません。虫歯の歯を削る際は、「虫歯」という「病名」を元に歯を削ります。
2.セラミックは割れたり欠けることがある
セラミックは陶器の一種ですので、お茶碗やお皿と同じように、割れたり欠けたりすることがあります。特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方の場合、割れたり欠けたりしやすいです。
3.セラミック治療は保険がきかない
セラミックという材質は、保険適用の治療では使うことが出来ません。そのため、虫歯治療か審美歯科治療かに関わらず、自由診療となり、治療費が高額になります。
4.ホワイトニングの際の色合わせに注意が必要
天然の歯はホワイトニングで白くすることが出来ますが、セラミックを被せた歯を、それ以上白くすることは出来ません。
そのため、事前に天然歯をホワイトニングで白くしておき、その色に合わせてセラミックの色調を決める方法もあります。しかし、天然歯はホワイトニング後、色が戻って来ることがあるため、セラミックの歯と色の違いが出るケースもあります。
5.セラミックを明るい色で作り過ぎることがある
なるべく白い歯にしたいという患者さんのご希望で、天然歯よりもやや白いセラミックを被せる場合がありますが、前歯の場合は色を注意して選ばないと、両隣の天然歯との間に色の違いが起こり、セラミックの歯が目立ってしまうことがあります。
白すぎるセラミックを選ばないように注意する必要があります。
セラミック治療とは？
セラミック治療とは、歯を削ってセラミックの被せ物を被せる治療のことをいいます。
セラミックでの代表的な治療としては、虫歯治療の時に、虫歯を削って、必要に応じて神経を抜き、歯の根に土台をたてて、セラミック製の被せ物（セラミッククラウン）を被せます。
天然歯と殆ど見分けがつかないくらいの色や形を再現できますので、前歯の治療に人気があります。
虫歯以外にも、歯の色や形など、見た目を整えたい時にセラミック治療を行う場合もあります。見た目の改善のためにセラミック治療を行う場合に、審美歯科と呼ばれます。
審美歯科のセラミック治療のデメリットに関するQ&A
セラミック治療とは、歯を削ってセラミックの被せ物を用いて治療する方法で、主に虫歯や歯の審美的な改善に使用されます。
セラミック治療のデメリットは、まず健康な歯を削る必要があることです。また、セラミックは割れやすく、保険適用外であり、色調合わせや歯の明るさに注意が必要です。
患者の希望で白すぎるセラミックを選ぶと、隣の天然歯との色の違いが目立ち、違和感を生じることがあります。過度な色の明るさに注意が必要です。
まとめ
むし歯治療や審美歯科の分野でのセラミック治療は、特に前歯では良く行われます。セラミックは天然歯に近い透明感や色調を再現できるため、隣の歯との違いが殆どわからないくらい自然できれいに作れますが、色を選ぶ際には白すぎる色を選ばないよう、注意が必要です。
色合わせの他にも、様々なデメリットや注意点がありますので、後々後悔しないように、一つひとつのデメリットを確認してから治療に臨みましょう。
審美歯科におけるセラミック治療には、いくつかのデメリットが存在します。以下の論文からの洞察に基づく主なデメリットは次のとおりです：
1. 破折による失敗
Santos et al. (2015) によると、セラミック材料の主なデメリットの一つは、その脆さと低い破折耐性です。これは、セラミックがクラック伝播によって失敗する可能性があることを意味します。【Santos et al., 2015】
2. 環境の影響による機械的特性の変化
Vasiliu et al. (2018) の研究では、製造過程や環境がセラミックの構造と機械的特性に影響を与える可能性が指摘されています。特に、異なるpH値と温度の溶液に長時間浸すことで、セラミックの表面粗さと硬度が変化することが示されています。【Vasiliu et al., 2018】
これらの研究は、セラミック治療のデメリットとして、脆さや破折耐性の低さ、さらには環境条件による機械的特性の変化を挙げています。
