歯の矯正をお考えの方なら、殆どの方が興味をもっておられるであろうマウスピース矯正について、何故これほどマウスピース矯正装置に人気が集まっているのかをご説明します。
マウスピース矯正の人気の理由とは?
マウスピース矯正に人気が集まっている理由は、マウスピース矯正に数々のメリットがあるからです。
1. マウスピース矯正装置は取り外すことができる
マウスピース矯正に人気がある理由は、「自分でいつでも取り外しができる」ということです。マウスピース矯正では1日に22時間程度はめていなければならないという制約がありますが、食事の時は外しても良いので、食事を普段通りに楽しめます。これは他の固定式の装置にはないメリットといえます。
2. マウスピース矯正装置は治療中も目立たない
マウスピース矯正には「目立たない」というメリットもあります。装置をつけていても接近してじっくり見ないとマウスピースを付けていることが他人にはわかりませんので、モデルさんやアナウンサーの方など、職業柄、矯正装置がつけられない方におすすめです。
3. ワイヤー矯正よりも痛みが少ない
マウスピース矯正はワイヤー矯正よりも歯の動くスピードがゆっくりなので、痛みが出にくいという特徴があります。マウスピース矯正で痛みが出やすいのは、新しいアライナー(マウスピース)に変えてからの1~2日です。ワイヤー矯正のワイヤーの交換時には、一週間程度は痛みが続きますので、痛みが少ないのがマウスピース矯正のメリットといえます。
4.金属アレルギーの方でも安心
マウスピース矯正は金属を使いません。マウスピース自体は透明なプラスチックで作られているため、金属アレルギーを起こす心配はありません。
このように自分で取り外せて、あまり目立たない矯正装置で、周囲の人が気づかない間に歯並びがきれいになっていくというのがマウスピース矯正のメリットです。
マウスピース矯正の治療の柔軟性
マウスピース矯正の特徴の一つに、治療の途中でも計画を柔軟に変更できるということがあります。例えば、患者さんの歯が予想以上に早く動いたり、逆に思ったように動かない場合、歯科医は治療計画を再調整し、アライナーを変更することができます。これにより、患者さんの口内状況や治療の進捗に合わせた個別対応が可能となり、治療がスムーズに進行します。
また、マウスピース矯正では、3Dスキャン技術やシミュレーションを活用して、治療のゴールを事前に予測することができるため、途中の変更もデジタル技術に基づいて精度高く行われます。これにより、治療の遅延やリスクを最小限に抑えながら、患者さんお一人おひとりに最適な結果を提供できます。
さらに、マウスピース矯正は取り外し可能であるため、治療の進行に影響を与える可能性のあるイベント(例えば、大事な行事や旅行)に合わせて、治療計画を一時的に調整することも可能です。患者さんのライフスタイルやニーズに応じたフレキシブルな治療ができることも、マウスピース矯正が人気を集める理由の一つです。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正
現在、矯正装置の中ではマウスピース矯正が人気ナンバーワンといってもいいと思います。
数年前までの一般的な矯正方法は、歯にブラケットを貼り付けてワイヤーを通す方法でした。小児矯正では取り外し式の矯正装置がありましたが、大人の矯正ではワイヤーで行うものでした。
ワイヤー矯正は熟練した矯正医にとっては自由自在に歯を動かすことの出来る優れた治療法です。ワイヤーが他人から見えるのが嫌な方の場合は、歯の裏側にブラケットとワイヤーをつける裏側矯正と呼ばれる方法があります。
日本人は矯正装置が他人から見えることを嫌うため、裏側矯正は大変人気のある矯正方法でした。しかし欧米では矯正治療をすることは育ちが良い証拠となるので、装置が他人から見えるのが誇らしく、隠す必要なんて全くなかったのです。
一方、日本では、なるべく目立たない矯正装置を希望される方が多かったため、マウスピース矯正が登場すると、徐々に人気が出始め、患者数が増えていったのです。
マウスピース矯正が登場して数年間は、マウスピースでは部分矯正のような軽度の不正咬合しか治療出来ないというのが矯正医の常識でした。しかしマウスピースの素材やマウスピースを製作するためのソフトやハードに様々な工夫が加えられた結果、現在では様々な症例に対応できるインビザラインという名前のマウスピースと、軽度な不正咬合を専門に治療するタイプのマウスピースが存在するようになりました。
マウスピース矯正の人気の理由に関するQ&A
マウスピース矯正は目立たない装置であり、自分で取り外すことができるため、手軽に矯正治療が受けられる人気があります。
マウスピース矯正はマウスピースを使用し、取り外し可能な装置です。一方、ワイヤー矯正はブラケットとワイヤーを使用し、取り外しができません。
マウスピース矯正のメリットは、取り外し可能であることと目立たない装置であることです。
まとめ
大人の矯正治療は殆どの症例で、歯にワイヤーをつけるか、それともマウスピースにするかという二種類の矯正装置からの選択となります。
ワイヤー矯正は歯の表面にブラケットというボタンのようなものを取り付け、ワイヤーを通すため他人から見えてしまうのが大きなデメリットとなっていました。その点、マウスピース矯正は、透明な樹脂のマウスピースを使うため、他人から見えないような装置を希望される方にとても人気があります。
ワイヤー矯正は固定式で自分では外せないため、自分で取り外して食事が出来るのもマウスピース矯正の大きなメリットです。このように、患者さんたちがより快適な装置を求められた結果、マウスピース矯正が現代で最も人気のある矯正装置となったのです。