歯を一度も虫歯にしないことが一番の虫歯予防になります。虫歯にならないためにはどうしたらいいのか、ご説明します。
効果的な虫歯予防の方法とは?
1. 丈夫な歯を作るためにフッ素を使う
歯を丈夫にするためには、フッ素のジェルを塗るのが有効です。チェックアップジェル、ジェルコートFなど、様々な商品があり、歯科医院やドラッグストアで販売されています。内容量によりますが、一本で2~3ヶ月は使えることが多いです。
インプラントを入れている方は、担当医もしくは歯科衛生士の指導を受けて使用してください。
2. 歯磨きとフロスでの清掃をしっかりする
歯と歯の間の隙間や、歯と歯茎の間は歯垢がたまりやすい場所です。歯垢の中には細菌がたくさんいて、お口の中は湿っていて37度前後の温度が保たれているため、細菌が繁殖しやすいのです。
これらの歯垢は歯ブラシだけでは落としにくいため、普通の歯ブラシの他にデンタルフロスや歯間ブラシ、タフトブラシを使って清掃しましょう。
3. 毎食後に90%以上のキシリトールガムかタブレット
虫歯菌は口の中の糖を食べて酸を作り出します。その酸によって歯が溶かされ、虫歯になってしまいます。糖の代わりにキシリトールを摂ると、虫歯菌は酸を出しにくくなるため、虫歯になるリスクをかなり下げることが出来ます。
毎食後に90%以上のキシリトールガムかタブレットを習慣的に取ると良いです。キシリトールの含有量の多いものは、歯科医院でのみ販売されています。スーパーやドラッグストアで市販されているキシリトールガムは、ややキシリトールの含有量が少ないですが、一定の効果はあります。
4. 唾液検査を受ける
ご自身の虫歯リスクを知りたい方は、唾液検査を受けてみましょう。唾液の質によって虫歯や歯周病のなりやすさがわかります。さらに唾液を位相差顕微鏡で見ると、お口の中に虫歯や歯周病の原因菌がいるかがわかります。
虫歯になりにくいとはどういうこと?
お口の中には様々な細菌がいます。腸内フローラという言葉は有名ですので、腸の中に善玉菌と悪玉菌と日和見菌の三種類の細菌集団がいるということを知っている方は多いと思います。これらの細菌はお口の中にも存在していて、口腔内フローラと呼ばれています。
お口の中の細菌の種類やバランスは3歳位までの間に決まります。お母さんやお父さんの口の中に虫歯菌が多ければ、一緒に生活しているうちに自然と子どもの口にもうつってしまいます。しかし、虫歯菌が少ないから虫歯になりにくいかというと、そうとも言い切れません。
虫歯の原因菌と呼ばれるものの中ではミュータンス菌が有名ですが、原因となる菌が出す酸によって歯が溶かされる病気が虫歯です。口腔内フローラの中に善玉菌が多く、ミュータンス菌のような悪玉菌が少ない環境でも、歯の質が酸に弱い場合、虫歯になりやすいのです。
歯の質の強弱は、歯に取り込んだフッ素の量やカルシウムの代謝に左右されます。また、キシリトールを摂取することで虫歯菌がいても酸を出さないようにさせられるので、虫歯にはなりません。
このように子どもの頃から虫歯予防に気をつけれいれば、大人になっても虫歯になるリスクは低く、虫歯のない丈夫な歯を維持することが出来ます。
一番効果的な虫歯予防法に関するQ&A
歯の質が酸に弱いと、虫歯の原因菌が出す酸によって歯が溶かされやすくなり、結果として虫歯が発生しやすくなります。
歯の隙間や歯と歯茎の間は歯垢がたまりやすく、その中には虫歯を引き起こす細菌が含まれているためです。
これらのツールは歯の隙間や歯茎の間など、通常の歯ブラシでは届きにくい場所の汚れをしっかりと取り除くことができます。
フッ素は歯のエナメル質を強化し、虫歯菌が作り出す酸への耐性を高めるため、虫歯予防に有効です。
キシリトールを摂取すると、虫歯菌は酸を出しにくくなるため、酸による歯の溶解(虫歯の原因)が防がれます。
まとめ
大人の虫歯の多くは、一度虫歯になって治療した所が再び虫歯になる二次虫歯です。まず、子どもの頃から歯を一度も虫歯にしないことを目標にして頂けたらと思います。
子どもの頃から適切なデンタルケアをずっと続けて習慣にしていれば、大人になってからの虫歯にかかるリスクはかなり小さいものにすることが出来ます。