歯の食いしばりがあるかどうか確認するポイントが5つありますので、ご説明します。歯を噛みしめたり食いしばったりすると、エナメル質が欠けたり、噛み合わせが悪くなったり、顎関節症の原因になりますので、注意が必要です。
食いしばりがあるかどうかのチェックポイント
日中に歯を食いしばっているかどうかは、以下のような項目からわかります。
1.舌の両側に歯型がついている、または頬粘膜にスジが入っている
鏡で舌を見た時に、舌の両側に(片側だけのこともあります)に波打ったような形がくっきりとついていませんか?
また、なるべく大きく口を開いて、頬の内側を見てください。ちょうど上下の歯が合わさる位置に横1本の白いスジがついていませんか?
2.首や肩のコリ、頭痛、腰痛がいつもある
身体のバランスが崩れると、無意識のうちに身体に力が入れ続けてバランスを保とうとすることがあります。そのため神経や筋肉が常に緊張していて、首、肩のコリや頭痛、腰痛に繋がることがあります。
また、常に身体に力が入っていると、普段の呼吸で息を深く吐くことが出来ず、深く吸うことも出来ません。そのため呼吸が浅くなって、体内に十分な酸素を取り込めず、身体のコリに繋がります。
3.夜に熟睡できないので日中にウトウトしてしまう
寝ている間は、副交感神経が優位になるので身体全体が休息モードになります。しかし寝ている間に食いしばりが起こると、交感神経が優位になって、身体が活動モードになります。
活動モード下では、体内の神経や筋肉が緊張するので、睡眠の質が落ちてしまい、眠りが浅くなります。つまり、眠っても疲れが取れないのです。
4.虫歯ではないのに歯がしみたり歯が痛むことがある
冷たい水を飲もうとすると、歯にピリッとした痛みを感じることはありませんか?その後すぐに痛みが止むのが、知覚過敏の症状です。
歯の食いしばりが知覚過敏を起こすこともあり、歯に強い力がかかり続けると、歯の一部が欠けたり削れたり割れたりします。
5.朝起きると顎がだるい
寝ている間に歯を噛みしめている方は、起きた時に顎がだるく感じることがあります。
食いしばり・噛みしめを失くすためには
昼間に無意識のうちに食いしばりや噛みしめが起こっていないかは、自分で注意する必要があります。
1.食事外で上下の歯が触れ合わないようにする
上下の歯が接触するのは、ものを噛んだり飲み込んだりする時だけです。それ以外の時に上下の歯が触れている場合は、食いしばりや噛みしめが起こっています。
2.もし噛みしめや食いしばりに気づいたらすぐにやめる
食事に以外で上下の歯が触れているのに気づいたら、その瞬間にすぐ上下の歯を離し、噛みしめないように注意します。
3.唇を閉じて上下の歯を離しましょう
顔の筋肉の力を抜いてりっらくすさせ、唇を閉じて上下の歯が触れ合わないように離しましょう。1日に何度も繰り返し練習することで、噛みしめの癖は治る可能性があります。
眠っている時の噛みしめはどうすればいいの?
寝ている間の食いしばりは、無意識下で行われるので、自分で気をつけてやめるわけにはいきません。しかしリラックスして眠れるようにするコツはありますので、ご紹介します。
1.枕を低くする
枕を低くして、首の付け根近くに当てます。すると頭が上を向き、口が開きやすくなります。
2.布団の中では何も考えない
眠る前には何も考えないようにしてリラックスしましょう。何か考え事がある時は一旦布団から出るなど、工夫してみましょう。
3.一度思い切り噛みしめてからフッと力を抜く
脱力する時のコツとして、一度ギュッと力を入れてから、フッと力を抜くというものがあります。試してみて下さい。
大きな口を開けてからガクンと脱力したり、肩にギュッと力を入れてから一気に脱力したりする方法もあります。
歯の食いしばりのチェックに関するQ&A
歯の食いしばりをチェックするためには、舌の両側に歯型がついているか、頬粘膜にスジが入っているかを確認します。鏡で舌を見て、波打った形や白いスジがあるかをチェックします。
食いしばりによる身体の影響には、首や肩のコリ、頭痛、腰痛が含まれます。食いしばりによって筋肉や神経が緊張し、バランスが崩れてこれらの症状が引き起こされることがあります。
食いしばりが知覚過敏の症状を引き起こすことがあります。強い力がかかり続けることで歯が削れたり欠けたりし、冷たい刺激に対して過敏に反応する症状が現れることがあります。
まとめ
昼間の食いしばりは、なるべく気をつけて食いしばらないようにしましょう。夜寝ている間に起こる食いしばりは、なるべくリラックスして寝ることで防ぎます。根気よく続けることで、少しずつ食いしばりが減っていくことがあります。