セットバック整形

全身麻酔の後ちゃんと目覚められる?家まで帰れる?

全身麻酔の後ちゃんと目覚められる?家まで帰れる?

当院での輪郭整形手術(セットバック、オトガイ形成など)は、全身麻酔で行いますが、入院の必要はなく、日帰り手術で行うことが出来ます。全身麻酔の後の目覚めや帰宅についてご説明します。

全身麻酔とは?

全身麻酔は、手術中に患者さんが完全に意識を失い、痛みを感じない状態を作るために使用される麻酔方法です。麻酔薬が体内に注入され、脳の活動が一時的に抑制されることで、患者さんは深い眠りに落ちます。この状態では、手術の痛みや不快感を感じることはなく、安全に手術を行うことが出来ます。全身麻酔は、広範囲の外科手術や痛みを伴う処置で必要に応じて使用されます。

全身麻酔からの目覚めについて

全身麻酔から目覚めるプロセスは、麻酔薬の効果が薄れていく過程で自然に起こります。麻酔科医は、患者さんが安全に目覚めるために、手術終了後に麻酔薬の投与を停止し、覚醒を促します。

目覚めのプロセス

  • 麻酔薬の停止と体内からの排出
  • 覚醒の時間と個人差

麻酔の安全性

  • 現代の麻酔薬の高い安全性
  • 106歳の高齢患者さんでも安全に麻酔から目覚めた実例

「麻酔から目覚めないことはありませんか?」という質問に対して、現在使用されている麻酔薬は非常に安全性が高く、全ての患者さんが確実に目覚めるようになっています。

麻酔後の回復と帰宅

全身麻酔後、患者さんは一時的にボーッとした状態になりますが、数分から数十分で意識がはっきりしてきます。麻酔から完全に覚めた後は、医療スタッフの監視下で数時間の経過観察が行われます。

回復の流れ

  • 目覚めから経過観察までのステップ
  • 意識回復後の行動

帰宅の準備と方法

  • 帰宅前の確認事項
  • 家までの移動手段(タクシー、公共交通機関)

患者さんは通常、手術後3〜4時間で帰宅が可能です。しかし、ふらつきや体調不良がある場合は、タクシーや付き添いの人と一緒に帰宅することをお勧めします。

麻酔のリスクと副作用

全身麻酔には、いくつかのリスクと副作用が伴いますが、適切な管理と準備により、それらを最小限に抑えることができます。

一般的なリスク

  • 麻酔中の血圧低下や心拍数の変動
  • 呼吸の抑制

副作用の対策

  • 喉の痛み(気管チューブによるもの)
  • 追加の痛み止めの使用

麻酔後に喉の痛みや軽い頭痛が生じることがありますが、これらは通常2〜3日で治まります。医師の指示に従い、必要に応じて適切な薬を使用してください。

全身麻酔を受ける前の準備

全身麻酔を受ける前には、詳細な術前検査と問診が行われます。これにより、患者さんの全身状態が把握され、安全な麻酔が提供されます。

術前検査の重要性

  • 血液検査や心電図、胸部X線検査など
  • 検査結果に基づくリスク評価

問診と申告の必要性

  • 飲酒習慣や既往症の申告
  • 術前の飲食制限

術前検査で異常が見つかった場合、手術が延期されることがあります。また、飲酒習慣がある場合は、麻酔の効きに影響を与える可能性があるため、必ず医師に申告してください。

セットバック手術に全身麻酔が必要な理由

セットバック手術は、顎の骨を切り取って位置を調整する外科手術で、特に顎の突出や後退を矯正するために行われます。この手術は複雑で繊細な処置を伴うため、全身麻酔が必要です。以下に、セットバック手術において全身麻酔が必要とされる主な理由は下記のようなものです。

1. 手術の複雑性と範囲

セットバック手術では、顎の骨を切り取った後、チタンプレートで固定するため、骨に対する操作が必要です。このような骨切り手術は、非常に精密な技術と高度な集中力を必要とします。手術中に患者さんが微動だにしない状態を保つためには、全身麻酔が最も適しています。全身麻酔により、患者さんは完全に意識を失い、手術中の痛みや不快感を感じることなく、医師は集中して手術を行うことができます。

2. 手術時間の長さ

セットバック手術は通常1~3時間程度で行われます。手術が長時間にわたる場合、局所麻酔や部分麻酔では不十分であり、患者さんの全身を麻酔状態にする全身麻酔が必要です。全身麻酔により、患者さんは手術中ずっと眠っているため、手術の進行がスムーズになり、医師も手術に集中できます。

3. 患者さんの快適さと安全性

全身麻酔は、手術中の患者さんの快適さと安全性を最大限に確保します。意識を失うことで、患者さんは手術中の痛みや不快感を感じることがなく、手術によるストレスや不安も軽減されます。また、全身麻酔の管理下では、医師が患者さんのバイタルサインを厳密に監視できるため、手術中の異常に迅速に対応することができます。

4. 手術部位のアクセスと操作

セットバック手術では、お口の中から顎の骨にアクセスするため、手術部位の視界と操作が重要です。全身麻酔により、患者さんの筋肉が完全に弛緩し、医師は手術部位に容易にアクセスすることができます。

5. 手術中の無動性の確保

手術中に患者さんが動くことは、手術の成功にとって重大なリスクとなります。全身麻酔により、患者さんは完全に動かない状態を保つことができ、手術中の事故やミスを防ぐことができます。特に、骨切りや骨の再配置といった繊細な操作が必要なセットバック手術では、患者さんが動かないことが手術の成功に直結します。

【動画】セットバック整形 全身麻酔の後ちゃんと目覚められる?家まで帰れる?術後の痛みは大丈夫?

まとめ

麻酔から確実に目覚めるのか→「安全性の高い麻酔薬を使用し、全ての患者さんが確実に目覚めるようになっています」。

麻酔から覚めて家まで帰れるのか→患者さんは通常、手術後3〜4時間で帰宅が可能です。ふらつきや体調不良がある場合は、タクシーや付き添いの人と一緒に帰宅することをお勧めします。

セットバック手術が全身麻酔下で行われるのは、手術の複雑性と範囲、手術時間の長さ、患者さんの快適さと安全性、手術部位へのアクセスと操作、手術中に動かない状態の確保など、様々な理由によります。

全身麻酔により、患者さんは手術中の痛みや不快感を感じることなく、安全かつ効果的に手術を受けることができます。

この記事の監修者
医療法人真摯会 カトレア歯科・美容クリニック
院長 辻 和志

2008年 国立九州大学歯学部卒。医学博士。日本口腔外科学会認定医。ICLS講習修了。

▶プロフィールを見る

カトレア歯科・美容クリニック

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック