歯と口のトラブル

口臭は自分でチェックできる?

口臭は自分でチェックできる?

口臭が気になる方は、実際に自分の口臭を客観的に知ることができれば、より早く対策を講じることができます。口臭の原因とそのチェック方法についてご説明します。

口臭の原因

口臭

口臭は、誰もが気にすることの一つです。しかし、その原因や発生メカニズムを理解している人は少ないかもしれません。口臭は、口内のバクテリアが食べ物の残りや唾液と反応して、揮発性硫黄化合物(VSC)を生成することで発生します。

このVSCが独特の不快な匂いを生じさせるのです。口臭は、他人とのコミュニケーションや自己評価にも影響を与えるため、適切に確認し、対策を講じることが重要です。

口臭のセルフチェックは可能?

口臭

自分の口臭を確認する方法は意外とシンプルです。しかし、その確認が正確でないと、誤った判断をしてしまう可能性があります。まず、口臭を確認する最も基本的な方法は、自分の息を手のひらに吐き、その匂いを嗅ぐことです。

これにより、自分の口臭の状態を簡単にチェックできます。また、呼気を鼻から嗅ぐことで、口臭の有無を確認することもできますが、この方法では口全体の匂いが確認できない場合があります。

効果的なセルフチェック方法の具体例

セルフチェックにはいくつかの効果的な方法があります。

1. 手のひらを使った方法

手順

  1. 清潔な手のひらを口の前にかざします。
  2. 深呼吸をして、息を吐き出します。このとき、口を大きく開けて息を強く吐き出すのではなく、自然な呼気を手のひらに向けて軽く吐き出します。
  3. すぐに手のひらを鼻に近づけ、匂いを嗅ぎます。

ポイント

  • 手を清潔にする・・手のひらに汗や汚れがついていると、息の匂いと混ざってしまい、正確な確認ができません。必ず手を洗ってから行いましょう。
  • 時間帯・・朝起きた直後や、長時間口を閉じていた後に行うと、唾液の分泌が減少し、口臭が強く感じられることがあります。通常の状態で確認するためには、日中や食事の数時間後に行うのが理想的です。
  • 息の強さ・・強く息を吐くと、口の中の匂いだけでなく、喉や胃からの匂いも混ざることがあります。自然な息で行うことで、より口内の匂いを正確に確認できます。

2. マスクを使用した方法

手順

  1. 普段使っているマスクを数分間装着します。この間、口を閉じた状態で息を吸ったり吐いたりします。
  2. 数分後、マスクを外してすぐに内側の匂いを嗅ぎます。

ポイント

  • マスクの素材・・不織布マスクや布マスクなど、密閉性が高く、息がしっかり溜まるものを使用することで、確認しやすくなります。
  • 装着時間・・5分程度の装着で十分です。あまり長時間装着すると、マスク自体に他の匂いがついてしまう可能性があるため、正確なチェックが難しくなります。
  • 確認するタイミング・・朝起きた直後など、口内が乾燥している状態ではなく、日中に確認することで、より正確な結果を得られます。

3. コップを使用した方法

手順

  1. 透明なコップを口元に密着させます。
  2. 口を軽く開け、息をコップの中に吐き出します。これを2〜3回繰り返します。
  3. コップの中に息をためた後、すぐにコップを鼻に近づけて匂いを確認します。

ポイント

  • コップの材質・・プラスチック製やガラス製の透明なコップが理想的です。透明でないと息の確認が難しいため、透明なものを選びましょう。
  • 息の吐き方・・息を一気に吐き出すのではなく、ゆっくりと息を吐き出すことで、より正確な口内の匂いを確認できます。
  • 息を閉じ込める・・コップの中に息を閉じ込めた後、できるだけ早く確認することが重要です。時間が経つと、匂いが薄れてしまうため、すぐに確認しましょう。

4. フロスや歯間ブラシを使った方法

手順

  1. 歯間ブラシやデンタルフロスを使って、歯と歯の間の汚れを取り除きます。
  2. 使用後、ブラシやフロスを嗅いで、匂いを確認します。

ポイント

  • 使う部位・・奥歯の間など、普段ブラッシングが難しい箇所を重点的に行うと、より正確な口臭の確認ができます。
  • 器具の清潔さ・・使用する前にフロスや歯間ブラシを清潔な状態に保つことが重要です。使用済みのフロスやブラシは匂いが混ざってしまうため、毎回新しいものを使いましょう。

5. 舌を使った方法

手順

  1. 舌をできるだけ前に出し、舌の表面を指やティッシュで軽くこすります。
  2. こすった部分をすぐに嗅いで、匂いを確認します。

ポイント

  • 舌の位置・・舌の奥の方がより強い匂いを発生しやすいため、可能であれば舌の奥をこすって確認するのが効果的です。
  • 確認のタイミング・・食後や飲み物を飲んだ直後ではなく、通常の状態で行うのが良いでしょう。また、歯磨き後に行うと、口臭の原因となる舌苔が取れてしまうため、磨く前に確認するのが適しています。

これらのセルフチェックを行うことで、口臭の有無を確認しやすくなります。また、複数の方法を組み合わせて行うことで、より確実な口臭の確認が可能です。

口臭を確認した後の対応策

歯磨き

もし口臭が気になる場合は、早めの対策が重要です。

・一時的な口臭対策

ミントガムや口臭スプレーを使って一時的に匂いを抑えることができます。

・根本的な解決に向けた日常ケア

歯磨きやデンタルフロスの使用、定期的な歯科健診などを行うことで、口臭の根本的な原因を取り除くことができます。

・専門家に相談するタイミング

日常ケアを行っても口臭が改善されない場合は、歯科医師や口臭専門クリニックに相談することをお勧めします。口臭は、内臓の疾患や口腔内の問題のサインであることもあるため、専門家に相談して検査を受けましょう。

まとめ

このように、自分で口臭をチェックする方法を知ることで、日常生活の中で早めに対策を講じることができます。定期的なセルフチェックを習慣化し、口臭が気になる場合は適切な対応を行いましょう。

この記事の監修者
医療法人真摯会 カトレア歯科・美容クリニック
院長 辻 和志

2008年 国立九州大学歯学部卒。医学博士。日本口腔外科学会認定医。ICLS講習修了。

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カトレア歯科・美容クリニック

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック