近年、普段からお口をポカンと開けている子供が増えています。子供の口呼吸は、身体に様々な悪影響を及ぼしてしまいます。
子供が口呼吸を続けるとこんな悪影響が!
1. 風邪をひきやすい
呼吸する時、鼻呼吸すれば、鼻を通すことによってフィルター機能が働きますが、口呼吸はフィルター機能がないため、ウイルスなどを直接吸い込んでしまい感染リスクが高くなります。そのため、風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。
2. 姿勢が悪くなる
口呼吸していると、首を上に傾けた方が口で呼吸しやすくなるため、自然と前傾姿勢が続いてしまい背中が丸くなります。正しい姿勢を維持しにくくなることで猫背が習慣になります。
3. 口臭がする?
口で呼吸することで、口の中が乾燥します。唾液には抗菌作用がありますので、細菌の増殖を抑えることができます。口呼吸ですと口の中が乾いてしまい、細菌が増殖しやすい状態になってしまいます。そのせいで、口臭が発生してしまいます。
4. 歯並びが悪くなる
本来、鼻呼吸をしていると、舌の先がスポット(上顎の前歯の裏側の歯茎の部分)にあるのですが、口呼吸をしていると舌の位置が下がっているため、舌で上顎を押すことができず、上顎が正常に発育しません。
さらに、口を開けている状態が長く続くと口の周りの筋力が弱まり、歯が前の方に少しづつ押し出されるように動いてしまいます。そのため、前歯だけが出てしまったり、歯並びが悪くなってしまいます。
5. 虫歯になりやすい
唾液は、虫歯菌の増殖を抑えてくれるのですが、口呼吸をすると口の中が乾燥し唾液量が減ってしまいます。減ることにより、虫歯・歯周病になりやすくなります。
6. 集中力がない
口呼吸は脳にも影響を及ぼします。脳下垂体が吸気で充分に冷却されないために頭がボーっとして集中力が低下してしまいます。
7. ボーっとした顔
口呼吸している時間が長くなると、舌の位置が下がってしまい、口周りの筋肉がゆるんでしまいます。
そうなると、口元だけではなく顔全体がボーっとした表情になってしまいます。
口呼吸から鼻呼吸へ
まずは、子供の骨格が形成されるまでの間に(5~10歳くらい)、口呼吸から鼻呼吸に改善することが大切です。早めに対処することで歯並びや骨格を悪化させないようにすることが可能です。
口呼吸の原因と治し方
口呼吸を治すには、原因に応じた対策が必要です。歯並びが悪い場合は矯正歯科を、
鼻づまりがある場合は小児科や耳鼻科を受診するとよいでしょう。
子供の口呼吸に関するQ&A
口呼吸ではフィルター機能がないため、ウイルスなどを直接吸い込んでしまい感染リスクが高くなるためです。
口呼吸すると首を上に傾けた方が呼吸しやすくなるため、背中が丸くなり、正しい姿勢を維持しにくくなります。
口呼吸すると口の中が乾燥し、細菌が増殖しやすくなるため、口臭が発生する可能性があります。
口呼吸では舌の位置が下がり、上顎の正常な発育を妨げるため、歯並びが悪くなる可能性があります。
口呼吸すると口の中が乾燥し、唾液量が減少するため、虫歯菌の増殖が促され、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。
まとめ
口呼吸をしていると、口の中が乾燥してしまい、虫歯や歯周病になりやすく、口臭の原因にもなります。さらに、風邪を引きやすかったり、姿勢が悪くなったり歯並びが悪くなるなど健康に悪いことがわかっています。
子供の将来の身体や健康のために、原因をはっきりさせ、子供の骨格が形成されるまでに治すことがとても重要です。