人は会話をしている時など相手の口元に目がいきやすく、口元をよく見られている感じがしますよね。特に気になる部分があればなおさら気になると思いますので、どのような治療方法があるのかご説明します。
神経がない前歯が変色する原因
主に虫歯であったり、事故や何らかの理由で神経を抜いてしまった歯は、時間が経つにつれて明度が下がり暗くなってきます。その理由は、神経を抜いたことで歯に栄養が届かなくなり、歯が弱ってしまうことで変色します。
その他には、歯の免疫力の低下から不要な物質を取り入れてしまうことで、その物質の色がエナメル質に透けて見えることや神経をとる際に神経組織の取り残し、出血した血などが原因で変色してしまいます。
神経がない歯を白くする方法
神経をとってしまった歯の変色は、通常のホワイトニングではなかなか白くなりません。変色の原因が神経組織の取り残しや血液成分による場合は、その原因を取り除かないと白くなりません。白くする方法には、歯を削る場合と削らない場合があります。
歯を削る場合
ラミネートベニア
前歯の表面を削り、白いセラミックの貝殻のようなものを前歯に貼り付ける治療です。※保険のきかない自由診療です。
セラミック治療
欠けた部分をきれいに目立たなくしたり、天然歯のように白くしたり、歯の大きさや形を整えたりするためにセラミック素材の被せ物を使用する治療です。天然歯とそっくりの色や形に作れるため、外見上は天然歯との見分けがつきにくいです。※保険のきかない自由診療です。
〔デメリット〕
・虫歯治療の際には、歯を大きく削る必要があります。
・噛み合わせが原因で、歯並びがきれいにならないこともあります。
・歯ぎしりや食いしばりによって、被せ物が欠けたり外れたりすることもあります。
・歯と歯の隙間が大きいと、その分セラミックの歯も大きくなってしまいます。
歯を削らない場合
歯は削ってしまうと元に戻すことができません。変色はあるものの、自分の歯がかなり残っている場合は、できるだけ削らない方法をおすすめします。
ウォーキングブリーチ
神経を抜いた歯の着色は、歯の中で起こっていることが多く、通常の歯の外側からするホワイトニングでは白くなりません。こういった歯は、詰め物や被せ物をしているため、一旦その詰め物に穴をあけて、そこから中に薬を入れて封鎖します。その薬の効果で中から白くすることができます。ただし、薬の効果が出やすい着色と出にくい着色があります。※保険のきかない自由診療です。
歯の仕組みと抜髄
歯は、外側からエナメル質・象牙質・神経(歯髄)で構造されています。神経は歯に栄養や酸素を届けています。
虫歯で痛みが出た場合は神経を取る治療(抜髄)を行いますが、神経がなくなることによって歯に栄養が届かず、やがて抵抗力もなくなり歯がもろく欠けやすくなってしまいます。
神経がない前歯の変色に関するQ&A
神経を取る治療により、歯に栄養が届かなくなるため、歯が弱くなり変色することがあります。また、神経組織の取り残しや出血した血なども変色の原因となります。
神経がない歯の変色を白くする方法には、歯を削る方法と削らない方法があります。削る方法では、ハイブリットレジンやラミネートベニア、セラミック治療が使用されます。削らない方法では、ウォーキングブリーチが一つの選択肢です。
まとめ
神経を抜いた歯の変色以外にも、歯の色を白くしたい、詰め物の変色をきれいにしたいなど、歯の色を気にされている方は多くいらっしゃると思います。歯科医院では、様々なお悩みを一人一人に合った治療方法で進めていくことができます。まずは気になっているお悩みをご相談いただければと思います。